テレセントリック

出典: レンズ用語集

テレセントリックとは、入射瞳または射出瞳が無限遠にある光学系のことである。

物体側テレセントリック

入射瞳が無限遠にある場合を物体側テレセントリックと呼ぶ。 物体側テレセントリックの場合は、被写体のどこからでも光軸に平行な光束が光学系に取り込まれる。 従って、被写体と光学系の距離が変化しても像の大きさは変化しない。 この性質を利用するために、寸法測定用の光学系では物体側テレセントリックな光学系が採用されることが多い。

下の図は通常の光学系と物体側テレセントリックな光学系の像の違いを示した図である。 物体側テレセントリックであれば、右の図のように被写体の高さに拘わらず同じ大きさに写る。 もっとも、被写界深度が通常の光学系より深いわけではないので、被写界深度を逸脱すると被写体はボケて写る。

通常のレンズ 物体側テレセントリックなレンズ


下の図は、物体側テレセントリックを実現する手段を示した図である。 光学系の後側焦点に絞りを設置することで、光学系は物体側テレセントリックになる。 物体側テレセントリックな光学系の光路図

像側テレセントリック

射出瞳が無限遠にある場合を像側テレセントリックと呼ぶ。 像側テレセントリックの場合は、光学系から像面に達する光束は像面のどこでも光軸に垂直になる。 CCDの各画素にマイクロレンズが装着されている場合は、光束が斜入射すると受光効率が低下するので、像側テレセントリックな光学系が採用されることが多い。

像側テレセントリックな光学系の光路図

上図は像側テレセントリックを実現する手段を示した図である。 光学系の前側焦点に絞りを設置することで、光学系は像側テレセントリックになる。

両側テレセントリック

入射瞳、射出瞳が両方とも無限遠にある場合を、両側テレセントリックと呼ぶ。 上記の物体側テレセントリックと、像側テレセントリックの双方の性質を併せ持つ。

両側テレセントリックな光学系の例

上図は両側テレセントリックな光学系の例である。 前群の後側焦点に絞りを設置し、その絞りを後群の前側焦点と合致させることで、光学系は両側テレセントリックになる。 両側テレセントリックな光学系は、平行光を入射させると平行光が出射するので、焦点距離は無限大である。

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